23歳の春、大学の部活での合同合宿で偶然出会ったことから始まった私たちの物語。その合宿では他大学のメンバーとも交流する機会があり、普段は話すことのない彼と自然と会話が弾みました。普通なら出会うことのなかった二人が、関西と沖縄という遠く離れた地で遠距離恋愛をスタートさせました。
遠距離恋愛って寂しそう、どうして続けたの?
寂しい時もあったけど、忙しく過ごすことで乗り越えられたんだよね。お互いに自分の目標に集中して、その中で支え合えたからこそ、遠距離でもうまくいったんだと思う。
お互いの生活で精一杯だった私たちは、特に遠く離れていることが将来どう影響するのかや、お金がどのくらいかかるかなど、あまり深く考えず、ただお互いの存在が支えとなりながら関係を続けていました。その後、遠距離恋愛から同棲、そして結婚へと進んでいく中で、たくさんの困ったことや迷いがありましたが、周囲のサポートに助けられながら二人の道を歩んできました。
この物語は、遠距離恋愛を経て、26歳で結婚に至るまでのリアルな過程を紹介しています。明るく前向きな気持ちや、周りの人の助け、そして「今しかない」と感じた若さの勢いに背中を押されて進んできた毎日。そんな私たちの体験が、これから同じような道を歩むかもしれない方々にとって、小さな希望や共感のきっかけとなれば嬉しいです。
出会いと遠距離恋愛までの道のり
私たちは23歳(大学3年生の春)に出会いました。別々の大学に通っていて、普通なら出会うことはなかったはずですが、大学の部活でたまたま合同合宿があり、それが私たちの出会いのきっかけになりました。遠距離恋愛になること(関西と沖縄)はわかっていましたが、そのときは特に深く考えず、楽しんでいただけでした。ただ、私が思い切ってアタックしたんです。
彼に告白した理由
彼の部活への情熱に惹かれたのも大きな理由です。彼の技に驚いたこと、試合で負けて悔しかったことなどがきっかけで、彼のことが気になり始めました。その後、合宿後に一緒に遊んでいるうちに気が合い、「この人となら子育てができそう」と自然に感じたのです。
遠距離恋愛のリスクについては、あまり深く考えていませんでした。在学中はお互い部活に夢中で、社会人になってからも電話の時間を確保し、年に数回会うだけで満足していました。それぞれの生活で精一杯だったので、遠距離恋愛の将来や経済的な負担など、具体的なリスクを考える余裕もなかったのです。職場の同僚や上司からは「別れた方がいいのに」と言われることも多かったですが、一度別れを考えたときに結局別れられなかった経験が心に残っていて、それからは別れるという選択肢を取ることはありませんでした。
遠距離恋愛のコツ
大学3年生の後半になると、周りに恋人がいる人が増えてきました。遠距離恋愛でも彼氏がいることで、「恋人がいない」という悩みを感じずに済む利点がありました。彼は電話で話を聞いてくれる存在として支えてくれて、それが大きな強みでした。また、お互いにあまり執着しない関係だったので、年に数回会うだけでも問題なく、気持ちが軽く保てたのも良かったです。でも今思うと、このあまり深く関わらない関係が後に問題になることも考えられましたが、当時はそういう悩みが現実になるとは全く思っていませんでした。
遠距離恋愛を続ける理由を彼に求めるのをやめ、「私が彼を必要としている」と気づいたのは、別れ話を切り出したときでした。そのとき、涙が止まらなくなりました。これまでに静かに泣いたのはその時と最近の2回だけで、どちらも彼と話した後でした。泣いている私を見て、周りの人にも心配されました。
当時、図書館で一緒に勉強していた友達が、私が涙を流しているのを見て、勉強を中断して仲介してくれました。その友達のおかげで別れ話はなくなりました。後で彼にその時のことを聞いたら、彼も別れたくなかったようで、とても悲しい気持ちだったそうです。仲介してくれた友達には今でも感謝しています。
友達の助けもあり、結局別れないことにしました。この出来事がきっかけで、私の彼に対する思いはさらに強くなりました。「私が」彼と別れたくないんだ、と思えるようになったからです。
遠距離から同棲への背景
就職活動がうまくいかず、公務員試験にも落ち続けたことで、沖縄での就職をあきらめました。さらに、一緒に住んでいた家族が引っ越す予定もあったので、彼と一緒に東京で暮らすことにしました。その後、医療事務に興味を持ち、ニチイの講座を受けて民間企業に採用されました。現実的なリスクや生活費については深く考えず、彼との生活が楽しいものになると期待しての決断でした。
私にとっても『お嫁さん』になることはキャリアの一つの段階であり、人生の選択肢として受け入れました。それは、好きな漫画『彼氏彼女の事情』のキャラクター、雪野が妊娠をきっかけに進学を中断し、出産・育児を選びながらも、その後も医師を目指し続けた姿に感動したからです。10代の私にスッと入ってきたその選択肢は、心の支えとなり、道しるべになりました。
結婚して10年が経ち、今36歳になった私は、もう一度自分の夢とキャリアを築き直そうとしています。
遠距離恋愛から結婚までの道のり
当時の私は、大きな子どもでした。ただ付き合うときのきっかけが「この人なら一緒に子育てできる」だったので、自然と婚姻まではセットで考えていました。私の無計画さは、周りのサポートのおかげで問題なく同棲から結婚までできました。親には頭が上がりません。お互いの親同士で私たちが足りない分を知らない間にフォローしていたと思います。
同棲についての話し合い
電話でふと「同棲」や「結婚」の話をしたとき、彼が真剣に考えてくれて、そのまま結婚を申し込んでくれました。当時の私はプロポーズに対して大きな憧れを抱いていたので、少し物足りなさを感じていましたが、後から男性が結婚を決めることの大変さを知り、感動しました。
当時は沖縄と東京の遠距離恋愛だったため、すぐに会って話すことはできず、電話で彼に本気かどうかを何度も確認しました。その後、彼の両親と食事をしたときに少し不安になり、現実に戻されたような気持ちになりましたが、親同士が真剣に結婚の話を進めてくれたため、そのままの流れで結婚の届け出をし、結婚式を挙げ、妊娠することになりました。
お互い一緒にいられるのが嬉しい、という気持ちだったので、結婚関係のTodoは親に言われたことをこなすのがほとんどでした。ただ、決めたのは私たちですので、サポートがあったのは事実ですが、後悔はしていません。親が私たちの勢いを後押ししてくれた功績だと思っています。
同棲のリスクについて
「子ども」が欲しいなら「婚姻届け提出」が常識だとおもっていたので、なんとか結婚できました。婚約できても婚姻届けを出さない、出せない方が多くいると知り、後からヒヤッとしました。また、「同棲期間が長引くと結婚しづらい」は知っていましたが、「長期の同棲期間があったあとの結婚生活は長続きしない」こともあるのを最近知り、ヒヤッとしています。運がよかっただけだと思います。
大学時代に元気に働く年配の方々を取材する機会があり、「何も知らない方が結婚できる」という言葉を聞いたことがありました。その言葉を聞いて、自分もあまり深く考えずに進んだ方がうまくいくのかもしれないと思ったのです。結果的に、勢いで結婚に踏み切ることができました。
『一緒に生活したい』というワクワクした気持ちがありましたが、一方で『別れた方がいいのに』という話を周りから聞いて不安になることもありました。それでも、彼とずっと一緒にいたいという思いがあり、結婚を決めました。若さのエネルギーに後押しされて、結婚に至ったのです。
結婚の決断について
正直、同棲については深く考えずに始めてしまいました。リスクについてはほとんど知らず、「ノリ」で決めた部分が大きかったです。しかし、その中で得た学びもたくさんありました。特に、お互いの違いを理解し、協力して生活することの難しさと大切さを知ることができました。
結婚に向けて、私たちには多くの協力とサポートが必要でした。具体的には、私たちの両親が引っ越しの手伝いや結婚式の準備をサポートしてくれたり、友人たちが精神的に支えてくれたりしました。こうした周りの助けがあったからこそ、婚姻届けを出すという大きな決断をすることができました。もし深く考えすぎていたら、あの時の決断には至らなかったかもしれません。
結婚生活をスタートさせた当初は、一人暮らしの経験もなく、家事、とくに料理は現在も苦手で、特訓中です。ですが、彼が協力してくれたことで、少しずつ日常生活に必要なことを学び、二人で協力し合って乗り越える術を身につけていきました。
結婚して10年が経った今、私たちは自分たちなりの「家族」を築いてきました。若い頃にはわからなかったたくさんのことを経験し、その中で互いに支え合うことの大切さを学んできました。しかし、もしタイムスリップして当時に戻ったとしたら、楽な道へ逃げて、きっかけがない限り恋人同士のままでいたかもしれません。
これからも一緒に過ごす日々を大切にしながら、自分たちなりの幸せを追求していきたいと思っています。
まとめ
私たちの遠距離恋愛は、偶然の出会いから始まり、楽観的な気持ちと周囲のサポートに支えられて結婚に至りました。遠距離恋愛の間、お互いにあまり執着せず、それぞれの生活に集中していたことで、自然と関係が続いてきたのだと思います。将来の心配やお金のことをあまり深く考えなかったことが、結果的にうまく進んだ理由の一つでもありました。
同棲から結婚に至る過程では、親や友人たちの助けを得て、婚姻届けの提出や結婚式の準備を進めました。その中で、手探りながらも一生懸命に仕事や家事、育児に取り組みました。互いに協力しながら家族を築いてきた経験は、私たちにとってかけがえのないものです。
ただし、もしタイムスリップして当時に戻ったとしたら、結婚にかかるお金の心配や将来の不安を避けて、もっと楽な道を選び、恋人同士のままでいたかもしれないという思いもあります。
遠距離恋愛から結婚に至る過程は決して簡単ではありませんでしたが、支え合い、協力しながら歩んできたことで、今の私たちがあるのです。これからもお互いを大切にしながら、自分たちなりの幸せを追求していきたいと考えています。この経験が、同じような境遇にいる方々に少しでも参考になれば幸いです。
なお、今回の記事を書くにあたっては、ロルフ・ドベリ著『Think clearly』を参考にしました。この本には、自分の人生に集中する大切さが書かれており、その考え方が私たちの道のりにも共鳴する部分が多いと感じています。